その瞬間は必ず来る

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映えない暮らし

出産予定までついに1週間切った。

10年以上前の看護学生時代に立ち会った出産を見てから、お産というものがトラウマになってしまった。そのとき立ち会った妊婦さんは、痛みに狂い病院中に声が届くのではないかと思うほどの大声で叫び、もう帝王切開にしてくれと懇願していた。

それ以来わたしは自分が赤ちゃんを生むというイメージがわかなかった。

友人や身内から次々に出産報告があると「みんなどうしてそんなに痛い思いをしてまで子どもを次々生めるのか、なんて強靭なメンタルを持っているのか、きっとわたしはあの状況に耐えられない」と思っていたし、もしかしたら一生子はつくらないかもしれないとさえ思っていた。

しかしわたしにもついにその瞬間が訪れようとしている…

不妊治療を1年近く続け、結局自然に授かった我が子。悪阻も辛かったし、悪阻が終わってからも妊娠性掻痒症になったり胃の圧迫感でずっと吐き気がしたり、口の中がずっと苦かったり、とにかく妊娠期はいろいろと辛かったけど…

ついについに、最終段階のその時は迫ってきている。

せめて少しでも苦痛を和らげてくれるのならば…ということでわたしは無痛分娩一択だった。(迷うこともほとんどなかった)

無痛は無痛ではないという話はよく聞く話。しかし、自然分娩の最強クラスの痛みを経験しなくても良いのなら…それに越したことはないと思い、わたしは計画無痛分娩を選んだ。

YouTubeで出産レポを見るたびに恐怖が増すので、これは見るのを辞めた。そして少しでも安産になる呼吸法という動画を見る日々。

だいたい、なぜ女性ばかりこんなに痛い思いをしなければならないのか?

不妊治療を始めた頃からずっと思っていたが、採血から始まり卵管造影検査や卵管拡張の手術、人工授精など、結局痛みを伴う処置は全てわたしが受けなければならなかった。(あくまでもわたしたち夫婦の場合です)

そして妊娠してからも食事や行動に制限があり、増やしたくもないのに体重は10キロ増加し、おまけに産休、育休に入ると女性の収入が落ちるケースがほとんどだと思う。

産後もボロボロの体のまま休む間もなく育児が始まる。授乳が出来るのも女性だけなのだから、もし何も出なかったとしてもとりあえず向き合わなければならない。

このどうしようもないほど女性が不利な状況。男性はどのように女性と育児にコミット出来るかが今後の円満のポイントではないかと思っている。

というわけで、わたしは痛みへの恐怖心を理由に、お金のことは考えずとにかく絶対に無痛が出来るところで産院を探した。夫もわたしが納得いく方法で産めば良いと言ってくれた。

でも分娩について改めて学んでいると自然分娩にもメリットがたくさんあって、やっぱり一概に絶対無痛が楽!というわけではないらしいですね。(当たり前ですが)

こうやって悩んでいる間も刻一刻と時間が過ぎていった。そしてあっという間に38週を迎えてしまった👶

ここまで出産が恐ろしすぎて不安に駆られブルーになったり、家族に当たり散らしたりとかなりメンタルもやられていたのだが、ここ数日は「こんな未熟なわたしが未知の体験を通して感じたことを誰かに伝えたい」という境地になっている。

今一番怖くて怯えているのは「出産は痛いというのは知っているが、どんな痛みか知らないから怖い、無痛分娩にしても乗り越えられるか自信がないから不安」というのが一番だと思う。

「知らない」ということは本当に恐ろしいこと。それを知ってしまえば、自分なりの言葉で誰かの不安を軽減する力にもなれるかもしれないと思っている。

そして体はボロボロになりキャリアは一旦中断され、身心共に(+社会的にも)ダメージを受ける妊娠出産にそれ以上の何が得られるかわたしは知りたい。

わたしの出産体験がいつか誰かの役に立つことを祈っている。

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