新卒で精神科配属って実際どうなの?これから就職する新卒看護師さんへ

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ぽんこつナース
看護学生
看護学生

精神科病棟に希望を出したいのですが、新卒の時は一般の内科や外科に行って技術を磨いたほうが良いと先生から言われています。新卒で精神科配属は諦めた方が良いですか?

こんなお悩みにお答えします。

この記事の内容

  • 新卒で精神科へ配属になった場合のメリットとデメリット
  • 精神科を経験した後に一般の整形外科を経験した筆者が思う新卒精神科ナースについて
はづき
はづき

筆者は看護師歴10年以上、新卒で精神科を3年間経験しました。

その後整形外科や健診センターを経て現在再び精神科ナースとして働いています。

筆者の実体験を元に、新卒精神科看護師について書いていきます。

看護学生の方は就職活動、現役看護師の方は転職活動の参考にして頂けると思います。

新卒精神科看護師のメリット

話を聴く力が上がる

精神科病棟の看護業務の中心は患者さんの話を聴くことです。長いと1人の患者さんにつき1時間以上聴くこともあります。(昼夜問わずです)

相手は心の病を抱えている患者さんです。はじめはひたすら話を聴くということに辛さを感じることもありますが、慣れてくると1時間でしっかりと聴いた内容を要約出来るようになります。

そして職場でいつも聴いているからか、いつの間にか友人や家族の話も聴き上手になっていました。

傾聴は看護師にとって、どこの科に行ってもどこの施設で働いても必ず必要なスキルです。なんなら生きていく中で、人と関わることがあるうちは必要な能力だと思っています。

精神科看護師はこのスキルが圧倒的に長けていますので、若いうちから傾聴力があがることは素晴らしいメリットだと思います。

相手の表情やしぐさから変化に気付きやすくなる

急変などの大きな変化が少ない精神科。どちらかというと日々患者さんを観察し、小さな変化に気付くことが大切です。

入院日数が他と比較して長い精神科の患者さんは、関わる日数が増えるほどその人への理解も深まっていきます。

そのうち「今日は少し元気がないな」とか、「険しい顔をしているけどどうしたんだろう」と些細な変化にも気付けるようになります。

日々の業務できめ細かく観察し、患者さんに寄り添う力を養えます。

精神的なアセスメントに強くなる

検査データやバイタルサインなどでは評価が出来ない精神面のアセスメント。

この精神面のアセスメントにも慣れてくると上手になり予測が立てやすくなります。

危険にいち早く気付き対処することが出来るようになったり、患者さんが必要としていることを考えることが出来るようになります。

もちろん年数はかかります。精神科ベテランナースは本当にここのアセスメントが上手いです!

個人的には精神面のアセスメントが強くなったことが一番のメリットだと感じています。

なぜなら、病院の外でも使えるスキルだから。こちらも「話を聴く」ということと同じくらい対人関係において一生涯使えるスキルだと思います。

残業が少なく殺伐としていないので人間関係はそこそこ良好

精神科は内科や外科と比較して圧倒的に医療処置が少ないです。

そのため基本的には定時で上がることが出来ます。

もちろん精神科特融の忙しさもあり、帰れない日もありますが、一般科と比較するとかなり残業が少ないです。

ワークライフバランスを充実させて趣味などに打ち込みたい人や、子育て中のママさんたちにとっては最適な職場環境だと思います。

新卒精神科看護師のデメリット

看護技術が身に付きにくい

精神科看護師の業務内容は主にこちらになります。

  • 患者さんとのコミュニケーション
  • 全身状態・精神状態の観察・記録
  • 与薬管理
  • 清潔ケア

かなりざっくりとまとめましたが、他の科と比較して精神科は医療行為がかなり少ないです。

そのため新卒の頃は技術が身に付かず、他の科へ研修に行かせてもらっていました。

それでも日々の業務の中で数をこなすことが難しいため、久しぶりに点滴管理などがあるとかなり不安になりました。

看護技術を磨きたい人にとってはデメリットになると思います。

急変と身体的なアセスメントがやや苦手

精神科病棟では状態の急変も少ないです。

また、内科的な疾患を合併している人もいますが、内科の治療過程を見る機会がほとんどありません。(内服かインシュリン程度)

そのため、検査データを細かく見たり、症状と疾患が結びつかないことが多かったです

もちろんとても勉強していて、上手に対応するナースもいます。

しかし、一般科を経験したナースには敵わないのです。なぜなら、急変に当たってきた数が圧倒的に少ないから。

どんな状況でも対応出来るようになりたい、と思っている人は新卒で精神科はおすすめ出来ません

次の転職先の選択肢が狭まる

新卒で精神科から入ってしまうと、次の転職先もやはり精神科の人がほとんどでした。

わたしは精神科のあとに整形外科を経験しましたが、かなり稀だと言われました。

クリニックでも簡単な処置の経験を必要としていることが多く、転職先がかなり狭まってしまったことは、後悔したポイントでした。

精神科のスペシャリストを目指したいと思えないのならまず一般科へ!

ここまでメリットとデメリットを書きました。結論「新卒の場合まず一般的な内科や外科を経験した方が良い」です。

理由は途中で内科や外科に興味を持っても崩しが効きにくいからです。

精神科はかなり特殊な科なので、一般的な内科や外科、クリニックなどにしても精神科以外の所への転職が効きにくくなります。

実際には転職することは簡単ですし、どこへ行っても看護師は引く手あまたなので、雇ってもらうことは可能です。

ただ無事に転職出来てもその職場に適応するまでにかなりの時間がかかってしまいます。

精神科のスペシャリストになりたい!認定看護師を取るんだ!

このくらいの意気込みがあれば新卒で精神科を選んでも良いと思います。というよりこういう方は精神科を選んだ方が良いのかもしれません。。

実際にそういった理由で新卒からずっと勤め上げ、50代、60代まで精神科に勤務した素晴らしい看護師さんたちも数名いらっしゃいました。

わたしは医療行為への苦手意識が強かったので精神科を選びましたが、苦手なまま3年終わってしまったという印象でした。

一度逃げの姿勢を取るといつまでもそれが追いかけてくる、そして年々乗り越えにくくなります。

4年目に整形外科へ異動した時には、新卒扱いではないので苦手な医療行為をスピーディーに数多くこなさなければならなくなりました。

これはわたしが逃げの姿勢を取った結果だと思っています。

しかし整形外科にいた2年間で見違えるほど医療行為が出来るようになったのも事実です

精神科勤務と一般科勤務で、これほどまでに能力に差が付いてしまうのだから、やはり先生の仰る「最初は内科か外科」というのは一理あると思います。

それでも、どうしても今は精神科に行きたいと考えている人は総合病院の精神科をおすすめします。

場所によってはローテーション研修でいろんな科を回ることが出来たり、やっぱり他の科が良かったという時に単価の精神科病院よりはキャリアチェンジがしやすいと思います。

最後に、少し一般科で経験を積んでから精神科へ異動したり、転職したりするのはありです!というかおすすめです!

精神科は残業がかなり少ないですし、ワークライフバランスを取りたい人にとっては最適な科だと思っています。

数年経験を積んでから精神科へ行っても全く遅くないですよ

ただし、精神科ならではの苦労もあります。(後日書きます)

この記事を読んだ上でじっくりと将来について検討して頂けたらと思います。

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