妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
妊娠中にかゆみを伴う発疹が手や足やお腹などに出る症状で、はっきりとした原因はわかっていないそうです。
わたしの場合は妊娠25週頃に出現しました。
最初は、両前腕に出現。痒みがあり、皮膚にポツポツとした膨らみが目立ち始めたことが最初でした。
「これはなんだろう?日焼け?」と最初の頃は思っており、自己流で冷やしてみたり保湿したりしていましたが変化なく、少しずつ悪化していきました。
その後、3日程度で首から下のお腹周り全体~胸にかけて似たような発疹が広がっていったため、このタイミングで皮膚科受診しました。
最初に受診した皮膚科では「汗ではないか?」とのことで、妊娠中も使用出来るステロイドMIXのクリームを処方してもらいました。
そのクリームを入浴後に塗って様子を見ていましたが、翌朝になると一気にお尻、太ももまで拡大・・・
日中体を動かしているときは痒みはあまり感じませんでしたが、入浴後に温まったり、寝ている間に搔きむしっているようでした。
汗ではないのでは?と夫からの指摘もあり、別の皮膚科を受診しました。
その皮膚科で先生に言われたのは「似ている症状としては妊娠性痒疹というものだが、赤ちゃんに影響があるとかそういったことはない。」
「出産が終わるとさーっときれいに引いていく人が多い」
「治療法としては汗のときに出してもらった薬と同じで大丈夫だからこのまま継続してみてください」
専門書を出してきて丁寧に説明してくださいました。
経産婦さんに多いとのことですが、わたしのような初産婦でも時々あるそうで、妊娠中は免疫機能も変化するので無理せず過ごしてくださいね、と言ってくださいました。
とても良い先生だった…
受診が遅れたわたしは首から下、膝から上はほとんど全体的にこの発疹が出てしまい、「発疹が消失しても痕が残るのではないか…」と心配していましたが、毎日保湿、ステロイドの塗布により徐々に綺麗になっていきました。
汗ばむ6月だったこともあり、汗をかいたらなるべく拭き取ったり、着替えたり、シャワーをすることも心掛けていました。
また、皮膚に触れる衣類は全て綿100%に変更しました。(シルクでも良いと医師からは言われました)
これらの対策により、7月に入ったころからほとんど痕もわからなくなりました。
発疹が出た頃はとても落ち込みました。SNSには楽しそうなマタニティライフを送っている人たちの投稿が流れてきたり、マタニティフォトを撮っている人に対して羨ましく思いました。
「こんなぶつぶつな体じゃ、写真にも残せない…写真どころか外出もしたくない…」と、悲しい気持ちに…。
たまたまわたしは数週間で綺麗に治っていきましたが、「妊娠性痒疹」なんてほとんど聞いたことがありませんでした。
友人に聞いてもそんな皮膚疾患にかかった人は周りにはいませんでした。
もっとこの「妊娠性痒疹」について知ってほしい、そして、皮膚トラブルは放置せずすぐに受診してほしいと思います。
少しグロテスクになりますが、妊娠性痒疹のわたしの経過を写真に残しておきます。(神社のうさぎの写真の後になります)
苦手な方はこの先は見るのをお控えください。
少し湿疹が出始めた妊娠25週頃、痒みはあまりなく冷却したりして皮膚科受診せず
3日後くらいに急に悪化、このタイミングで皮膚科受診、ステロイドMIXのクリーム使用開始
腕だけでなく、首から下の体幹、お尻、太ももにかけて全体的に湿疹が出現。ステロイドを塗り続ける
2週間くらい毎朝毎晩ステロイドを塗り続けていると、随分綺麗になってきた。体の湿疹も枯れてくる。
妊娠32週の現在。ここまで綺麗に。幸いなことに心配していた痕もあまり残らなかった。(掻きむしったときの色素沈着はわずかに残った)
ちなみに「妊娠中にステロイドは使いたくない」とわたしは思っていました。
皮膚科の先生からも「妊婦さんだし気になるだろうから内服薬は一旦避けましょうか。」と言われ、ステロイドの軟膏だけ処方していただきました。
最初はステロイド軟膏も使用することに抵抗がありましたが、先生や薬剤師さんたちからの説明で、安心して治療を受けられました。
32週に入った現在も「なんかかゆいな?」と思うことが度々あります。(とくにお腹周り~太ももあたり)
そんなときにもその都度ステロイドは使用してくださいと先生に言われ、うっすらと塗るようにしています。
妊娠中は何かと神経質になりがちですが、先生と相談しつつ、ご自身が納得のいく治療法を選択していくと良いと思います。
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