精神科看護に興味があるけど、勤務形態や勤務時間はどうなの?と疑問に思う人もいると思います。

精神科はプライベートな時間を確保しやすいって聞くけど実際はどうなの?
就職、転職の際には、勤務形態、勤務時間もとても重要なポイントになりますよね。
プライベートを充実させたい、たくさん働いてお金を稼ぎたい、育児が忙しいので残業は出来ないなど、働き方はその人のライフスタイルによって様々です。

わたしは総合病院の精神科病棟3年、精神科訪問看護1年6か月、精神科デイケア(クリニック)1年の経験がある現役看護師です。
現在は精神科デイケア(クリニック)に勤務しています。
記事の内容
総合病院精神科病棟の1日のスケジュール(3交代)
精神科訪問看護の1日のスケジュール(オンコールなし)
精神科デイケア(クリニック)の1日のスケジュール
わたしの実体験から、精神科病棟、精神科訪問看護、精神科デイケア(クリニック)それぞれ1日のスケジュールについて解説していきます。
この記事を読めば、転職活動や就職活動の参考にして頂けると思います。
精神科看護師の1日

精神科看護師は、コミュニケーションや傾聴を中心とした心のケアと服薬管理がメインの看護ケアになります。
また、病院のみならず訪問看護や精神科クリニック、心療内科クリニック等に精神科看護師は在籍しています。
わたしが実際に経験した精神科領域の3か所について、実体験から1日のスケジュールを見ていきます。
精神科病棟(総合病院、3交代)

- 8:30出勤、情報収集、申し送り、全体カンファレンス
- 9:00検温、朝の処置(点滴等)、身体ケア(入浴介助等)
- 11:00記録、与薬準備
- 12:00昼食、配膳、食事介助、与薬
- 13:00午後の検温(必要な人のみ)、午後の処置(点滴等)
- 15:00リーダーへ報告、記録
- 16:00準夜勤務者へ申し送り、バルーン破棄、おむつ交換等
- 17:15退勤
- 16:30出勤、情報収集、申し送り
- 17:00与薬準備、夕食準備
- 18:00夕食、配膳、食事介助、与薬
- 19:00記録、ラウンド
- 20:00眠前薬与薬
- 21:00消灯
- 22:00記録、ラウンド
- 0:30深夜勤務者へ申し送り
- 1:15退勤
- 0:30情報収集、申し送り
- 1:00朝の与薬準備
- 2:00記録、ラウンド
- 4:00記録、ラウンド
- 6:00採血、採尿、患者ケア
- 7:30朝食、配膳、食事介助、記録
- 8:30日勤者へ申し送り
- 9:15退勤
記載しませんでしたが、入院患者の受け入れや患者対応(眠れない、落ち着かない等)、話をきくことも、業務内容に入ってきます。
一般病棟と比較すると看護処置が少なく、手術等もないため残業はほとんどありませんでした。
また、どの病院も夜間帯はスタッフが少なく、とくに食事の時間になると走り回らなければならないことが多いですが、精神科の患者さんは多くが自力で食事することが出来ます。
窒息リスクは高いので見守りは必要ですが、夜間帯も比較的落ち着いて業務に取り組むことが可能です。
(ただし内科系精神科病棟や認知症病棟ではこの限りではありません。)
精神科訪問看護(オンコールなし、日勤のみシフト制)

- 9:00出勤
- 9:15情報収集、訪問準備
- 9:30訪問(2~3件)
- 12:00昼食
- 13:00訪問(2~3件)
- 17:00記録、管理者へ申し送り
- 18:00退勤
わたしの勤務していた事業所では1日に5~6件、患者さんの自宅へ訪問していました。
都内だったこともあり、移動は電動自転車を使用していました。(車の所もあるようです)
オンコールなしだったこともあり、突発的な事象が起こらない限り残業なしの日勤帯のみ、シフト制でした。
しかし訪問看護は土日や祝日も出勤しなければならず、カレンダー通りに休みたい人にとってはデメリットになってしまうと思います。
精神科デイケア(クリニック、日勤のみ土日休み)

- 8:30出勤
- 9:00デイケア利用者の検温,採血(時々)
- 10:00Drへ状態報告、レクリエーション実施
- 12:00昼食
- 13:00午後のレクリエーション
- 15:30デイケア利用者帰宅
- 16:00記録、Drへ報告
- 17:00清掃、明日の準備
- 17:30退勤
精神科クリニックのデイケアでは、会社を休職中の人や就職活動中の学生さんなど、社会復帰に向けた取り組みを行っています。
精神科領域でも特殊な仕事になりますが、日勤帯のみで夜勤はありません。
クリニックは土曜日も仕事の所が多い中、わたしの場合配属がデイケアだったため、土日休みです。
またクリニック部門は19時まで診療していますが、利用者さんが帰宅すれば終了になるので、デイケアは17時30分までとなっています。
スタッフの欠員などなければ、残業もほとんどなく定時で帰宅出来ています。
精神科看護師の1日について、まとめ
- 精神科はどこの部門でも残業がかなり少なく、プライベートな時間が確保しやすい
- お子さんのいるママナースも急な呼び出しに対応してもらいやすい(看護処置が少ないので、他のスタッフで手分けすれば問題ないことが多い)
- 給料水準は看護師の平均くらいだが、たくさん残業してお金を稼ぎたい人にとっては、条件的に難しい
- スキルアップを目指している人にとっては検討が必要
また、スケジュールを見て頂くとわかると思いますが、看護処置が少ないので日々の業務も比較的落ち着いた状態で勤務することが可能になります。
病棟で勤務していた頃、小さなお子さんのいるママナースが数名在籍していましたが、精神科は働きやすく時間の融通が効くので転職してきたという人がほとんどでした。
看護師になってから忙しく、もう少しゆったり働きたい、育児や介護をしながら働きたい人は精神科はおすすめですよ。
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